夏バテとは何か?
夏バテとは、主に暑さと湿気による身体の機能低下によって起こる体調不良の総称です。正式な医学用語ではありませんが、毎年多くの人が「食欲不振」「だるさ」「疲れが抜けない」といった不調に悩まされています。
原因はひとつではなく、自律神経の乱れ、栄養不足、睡眠の質の低下などが複合的に関係しています。
夏バテの主な症状
- 食欲が出ない・軽い食事しか受け付けない
- 身体がだるい・疲れが取れない
- 寝ても疲労感が残る・日中に眠気がある
- 胃腸の不調(消化不良・便秘・下痢)
- 集中力の低下・気分の落ち込み
これらは身体の冷え、栄養バランスの崩れ、水分不足などが背景にあることが多く、放置すると慢性的な不調に発展する可能性もあります。
原因① 自律神経の乱れ
夏は屋外の高温多湿と室内の冷房の寒暖差が激しく、体温調整を担う自律神経がフル稼働します。これが続くと、自律神経が乱れ、体温調整・内臓機能・ホルモン分泌がうまく働かなくなります。
結果として「だるい」「疲れやすい」「寝ても回復しない」といった症状につながり、心身のパフォーマンスも低下します。
原因② 栄養不足と消化機能の低下
食欲が落ち、冷たい麺類やドリンクばかりで済ませると、たんぱく質やビタミン・ミネラルが不足し、代謝や免疫力の低下を招きます。
また、冷たいものを摂りすぎると胃腸の働きが鈍くなり、消化不良や下痢・便秘を起こしやすくなります。胃腸のトラブルが続くと、さらに食欲が落ちる…という悪循環に。
原因③ 冷房・冷たい飲食物による体の冷え
冷房の効いた部屋で長時間過ごしたり、氷の入ったドリンクばかり摂っていると、内臓が冷え、エネルギー代謝が低下します。
内臓が冷えると、体温の調整がうまくいかなくなり、自律神経にも悪影響を及ぼします。夏なのに手足が冷える、という人は要注意です。
今日からできる夏バテ対策5選
- 冷房設定は28℃前後、風が直接当たらないように
- 1日3食しっかりと。特に朝食はたんぱく質を中心に
- こまめな水分補給(常温の水か麦茶がおすすめ)
- 湯船に浸かって体を芯から温める(夏でもOK)
- ストレッチや深呼吸で自律神経を整える習慣を
また、食事では特にビタミンB群(豚肉・納豆)、クエン酸(梅干し・酢)などが、夏の疲労回復に効果的です。
まとめ
「夏バテ」は、決して怠けや気のせいではなく、身体が環境に適応できずに悲鳴を上げているサインです。
早めに対処すれば、夏を快適に過ごすことができます。自分の体の声に耳を傾け、少しずつ整えていく生活習慣を取り入れていきましょう。